欧州環境情報

2010年2月2日



EUの7団体がEMAS賞受賞 −EU−

欧州委員会は環境マネジメント (EMAS)に優れたEUの企業や 公共機関の7団体を表彰した。EU加盟12カ国から、32団体が ノミネートされた中から選ばれた。

2009年はグリーン調達を含むサプライチェーンに重点が置い た審査の結果で、4つの部門(大規模、中規模、小規模、極小 組織)と公共機関部門が設けられ、各々の部門ごとに審査さ れ、以下の団体が表彰された。

  • 【大規模組織部門】VAEアイゼンバーンシステム社(鉄道保線用品設計・生産業:オーストリア)
  • 【中規模組織部門】オーストリアガラスリサイクリング社(ガラス回収・リサイクル業:オーストリア)
  • 【小規模組織部門】VAS&EKコッタリディGP(ライム・ライム果汁の製造・販売業:ギリシャ)
  • 【極小規模組織部門】エココンセイユ(環境コンサルタント業:ベルギー)
  • 【公共機関部門】オーストリアのオーバーエスターライヒ州/ドイツの連邦環境省/イギリスの環境庁



雪氷溶解の現状報告 −ノルウェー−

デンマーク・コペンハーゲンで開催された温室効果ガス削減 枠組みを決める国連締約国会議(COP15)で、ヨーナス・ガ ール・ストーレノルウェー外相とアル・ゴア米元副大統領 が、雪氷溶解を報告するレポート「Melting snow and ice - A call for action」を提出した。

2009年12月14日に提出されたこの報告書は、2009年4月にト ロムソで開催された北極圏の環境に関する国際会議で共同議 長を務めたアル・ゴア米元副大統領とストーレ外相の依頼 で、ノルウェーのPolar Instituteを中心とする科学者パネ ルが作成したもの。

この中で、気候変動に脆弱な北極圏で雪と氷が驚異的な速度 で溶解していることが改めて報告され、新たに、これまで影 響が確認されていなかった南極大陸でも、グリーンランド内 陸と同等の氷消失の予兆があると報告された。

ストーレ外相とゴア米元副大統領は、「憂慮すべき現実に直 面している。温室効果ガスの大幅削減を実現するために、こ の会議を成功させることが肝要だと指摘。

氷圏溶解を阻止する手立てを講じる必要がある。また、比較 的低コストで即効性が期待される、煤煙、オゾン、HFC、メ タンといった温室効果ガスの削減努力も忘れてはならない」 「ストーレ外相と世界の科学者が共に取り組んできた調査の 結果は、気候危機を回避するために即行動を起こす必要があ ると訴えている。

→ 「Melting snow and ice - A call for action」




第3回ECHA関係者会議開催 −ECHA−

2009年12月7日に第3回ECHA関係者会議(ステークホルダー会 議)がフインランドのヘルシンキで開催され約250名が参加す る会議となった。このほかにウェブでの参加者は230名にも 及んだ。

第3回の関係者会議は、段階的導入物質の最初の登録期限と CLPに基づく物質の分類・表示対応開始期限が重なる2010年 を間近に控え、

  • ECHAが進めている分類と表示(Classification and labelling)とインベントリー作成に関する準備状況
  • ECHAのREACH施行フォーラムの活動状況
  • 登録一式文書の準備作業に関する注意点及び対応事例

などが紹介された。

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世界一の環境対応車 −ドイツ−

フォルクスワーゲンは2009年12月14日、欧州において欧州複 合モード燃費は30.3km/リットル、CO2排出量は87g/kmを達成 した『ポロ ブルーモーション』の予約注文の受付を開始し た。
この車は、電気自動車や燃料電池車を除けば、世界一環境性 能を達成した車となる。




2030年までに温室効果ガスを100%削減 −ノルウェー−

ノルウェーは2030年までに温室効果ガスを100%削減する計画 を世界に先駆けて公表したが、その具体的な対応について日 本実装技術振興協会の第141回高密度実装技術部会(2010年1 月13日)の環境特集の基調講演にてその詳細が紹介された。

科学技術参事官Dr. Lund氏の説明でCCS技術の確立や水素社 会構築に向けて準備の状況がビデオも上映されて、その詳細 が1時間半にわたって紹介された。

マツダからは水素自動車の紹介のパンフレットが補足資料と して配布もされた。(関連報告 No.596、No.630、No.677、No.692参照)